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氷菓 第22話(最終回) 「遠まわりする雛」 感想 

※氷菓のアニメ感想は今まで一度も書いたことありませんでしたが、
「最後くらいは…」ということで勢いで書いてみました(^^)



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━━━無事、大学に進学しても私はここに戻ってくると思います

どんなルートを辿っても、私の終着点はここなんです━━━



千反田えるちゃんの台詞です。
彼女は、「自分は土地や家柄に縛られた人間であるが、それを嫌だと思ったことはない」と語っていました。
もう既に、千反田の娘として生きることを決心している様子…。
だけどここでちょっと気になったのが嫌ではないといいつつも、どこか寂しげな表情で自分の未来について語る姿です。
千反田家の生き方に従うと言うも、やっぱり心の奥底では家柄などに縛られず自由に生きていきたい想いがあるのか。それとも、こんな柵(しがらみ)の多い自分を”面倒事が嫌いな奉太郎に受け入れて貰えるのか”不安だったのか。
うーん、…多分その両方じゃないかなあと思います。


━━━見てください、折木さん。

ここが私の場所です

折木さんに、紹介したかったんです━━━




こんな風に長々と自分語りをした理由は、きっと奉太郎に自分をもっと理解してもらいたかったからだと思います。
普通は自分の人生についてなんて、ただのクラスメイトや友達なんかには話せないですよね(^^;
つまりこれを打ち明けたっていうことは、奉太郎はすでに彼女にとってただの友達などではなく、それを超えた特別な存在になりつつあるという暗示なんでしょう。



千反田のこの告白に対し奉太郎はプロポーズまがいの台詞を口にしますが、それは彼の妄想(想像)のなかの出来事で
実際は彼女に想いをハッキリと伝えることはできませんでした。


だけどそれも当然のことじゃないかなあと思います…。
だって彼女ともっと仲良くなる(恋人)と、あの家や一族や村といったコミュニティとも付き合っていかなくてはいけません。
あの町の古いしきたりや伝統を毎回一家中心で行わなくてはいけなくなり、更に今より何百倍も人付き合いをしなくてはいけなくなります。….これは奉太郎にとって、いや誰にとっても相当面倒で厄介な生き方のはず。
そして面倒事には関わらないのが、奉太郎の信念でありアイデンティティでした。
つまり彼女と深く関わるには、今までの自分の信念・生き方を曲げ新たな自分へと生まれ変わらなくてはいけない。だからこそ、彼はあそこで告白を躊躇ったんだと思います。


また、”今までの生き方を変えなければならない”のは、里志もずっと悩み苦しんでいたモノですね。
里志が摩耶花を受け入れる覚悟をずっと固められなかったのと同じように、奉太郎もまた覚悟を持つことができませんでした。


でも、今はまだそれでいいんだと思います。
彼ら若者にはいま少しだけ、悩み考える時間があるはずです。
少しくらい遠回りしてもいいんですよ(^^) 最後にちゃんと悔いのないよう、自分の気持ちを固められるのなら。
今の彼らは「遠回りする雛」のような存在だけど、それがきっと青春というものであり、得てして人生なんだろうなあと思いました。


<総評>
こんなに心から素晴らしいと思える作品は久々です(^^)
映像や演出、BGMに声優さんの演技。どれをとっても一級品でした。
こんなに質の高い作品はなかなか見れるものじゃないと思います。
でもだからこそ、終わりが寂しいんですよね…(汗 彼らが過ごす日常をもっと見ていたかったです。
原作のストックからして、もし2期をやるとしたらかなりの年数が必要みたいですが、こんなに良い作品を見れるなら何年でも待ってやりますよ、えぇ!(泣


最後に、氷菓スタッフ、並びに関係者の方々に感謝の一言を。
これ程まで素晴らしい作品を一生懸命手がけてくださり、本当にありがとうございました!

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